日時:2024年12月21日(土)
‌場所:富士スピードウェイ

Team midressに学びたい!
学生の夢が叶ったレースエンジニア体験に密着取材

Team midressに学びたい!
学生の夢が叶ったレースエンジニア体験に
密着取材

2024年12月21日(土)に開催されたTOYOTA GAZOO Racing主催のYaris Cup Grand Final(特別戦)に出場する弊社のレースチーム『Team midress』が出場しました。※Yaris Cupの詳細はコチラをご覧ください。
ネッツトヨタ中部初の試みで、このレースにトヨタ名古屋自動車大学校の学生3名が帯同し、実際のスプリントレースの現場で職業体験を行いました。今回の記事ではレースに参加した猪熊さん、辻さん、中村さんの3名の学生に密着します。

今回の参加に至った経緯を教えてください。

今回参加の3名はトヨタ名古屋自動車大学校のモータースポーツクラブに所属しています。ラリーやレースの経験も含め、どんな活動から参加に至ったのでしょうか?

辻さん/中村さん/猪熊さん
僕らは学校のモータースポーツクラブでラリーチャレンジの参加と、年に一度だけ富士スピードウェイで開催されるDream Cupの6時間耐久レースに参加していますが、スプリントレースへの参加は少なく、実際にどうやってレースの準備をしているのか見てみたいと思っていました。そのタイミングで昨年の学園祭にネッツトヨタ中部さんがお越しいただきまして、自社のレースチームを持っている事を知り、「レースのメカニックを学びたい」という思いで、参加したいとお願いして実現しました。

1日を通してどんなことを学びたいと考えていますか?

レースにはTeam midressエンジニアの髙橋、その他に社内エンジニア3名の計4名が帯同しています。髙橋から3名には「ここで見たことや聞いたことを持ち帰って、自分たちの車で実際に試す。まずは『やってみること』が大事。」と声をかけられました。

猪熊さん
学校のカリキュラムの中ではレースに携わる経験がとても少ないので、「どんなセッティングをしているのか?」や「車両の準備について」などを学びたいです。

辻さん
将来もレースに携わった仕事をしたいと思っているので、整備、ドライバーの視点でひとつでも多くのことを吸収したいです。

中村さん
販売店とレースチームがどういう関係で成り立っているか、学生チームとプロチームの違いを感じたいです。

Team midressは他のレースチームと少し違う?

実際にレースに参加してみてどんなことに気づきましたか?

猪熊さん
Team midressは会社の車がレースに参戦しているだけなく、ドライバーも社内の神谷エンジニアが乗っています。また、お客様も一緒にレースに参戦し、Team midressはエンジニア集団ではなく、『共にレースを走るチーム』として社内だけでなく、お客様と一緒にレース参戦するという販売店においては珍しいレースチームだと髙橋エンジニアに教えてもらいました。

エンジニア 髙橋
Team midressは他の販売店さんやレースチームとは少し毛色が異なります。その上で3人には販売店とお客様との関わり方を見てほしいと思いました。

辻さん
まず、ピット内がとても整理整頓されていると感じました。どこに何があるかがすぐに分かり、動線が作られていて無駄な動きがないことに驚きました。

猪熊さん
レース車両のバッテリーをしっかり充電するなど、ワンメイクレース(同じ車両条件で競うレース)だからこそ、事前にできる準備は全てやるということが印象的でした。

中村さん
タイヤの空気圧やナットの締め具合など、会場や季節、天気によって計算して変更したりしていることに驚きました。とても勉強になりました。

今回、レースに参加して良かったと思えましたか?

レースはCVTクラスで優勝、社員ドライバーの神谷が総合3位で幕を閉じました。短い時間でしたが参加してみて実際にどうでしたか?

中村さん
メカニックとして参加できたことも嬉しかったのですが、僕らの学校を卒業した先輩が今日実際に仕事をしていて、卒業後もレースに携わることができるんだと、これからの進路を見られることができてとても参考になりました。

辻さん
僕はエンジニアですが、やっぱりドライバーをやりたいと思いました。midressのようなチームは少ないのはわかっていますが、髙橋さんに教えてもらった、「まず、やってみる」の気持ちでいろんなことにトライしていきたいと思いました。

猪熊さん
とても楽しかったです。今回は(レース当日のみの為)前日の設営や練習走行後の整備を見ることができなかったですが、細かなセッティングやレース前の準備で大切なポイントを教わったので学校に戻ってしっかりとフィードバックしていきたいです。

Team midressとネッツトヨタ中部から3人へのメッセージ

エンジニア 髙橋
今回は大会レギュレーションの都合上、細かい部分で車に触らせてあげることができなかったですが、何度も試してトライアンドエラーの中で色々な経験をしていってほしいです。

エンジニア 島光(同学校卒業)
後輩がきて驚きました。今はプラザ豊明でエンジニアをしていますが、レース中は自分で考えて動かないといけない場面が多くあります。車両の整備の仕方も扱い方も店舗とは違います。それでもレースで見たもの、得た知識は自分の経験となり心強いです。レースでの経験をフィードバックできるように頑張ってください。

ドライバー 神谷(同学校卒業)
実は僕も同校を卒業しました。1人ドライバー志望の子もいると聞いています。今回は社内、チームだけでなく後輩の応援もあり、とても力になりました。自分の力でこれからを切り拓けられるよう期待しています。

専務取締役 石川
熱量が高い3名の方に参加してもらえてとても良かったです。こういった活動を通して、クルマ好きの輪、モータースポーツの輪が広がっていくと、とても嬉しいです。これからもそれぞれのフィールドでの活躍を願っております。

今回はスケジュールや運営上の関係でレース当日のみの参加になりましたが、短い時間の中でも社内エンジニアにさまざまな質問を投げかける3名の姿が印象的でした。学生のレース参加はネッツトヨタ中部として初の試みでしたが、3名のフィードバックをもとに走行会や試乗会などでもレースで培った経験をアウトリーチする場としてこれからも企画していければと思います。